横歩取らず

基本的な流れ

この局面からある程度の流れは、決まっています。
上図から

△2三歩or△8四飛車or△8二飛車です。
たぶん、△2三歩が多いと思います(体感8割)。
1
どうしても、角の頭を守る必要が出てきますからね。この手に対してはこちらも、▲8七歩として、飛車を引かせます。

この時、あえて浮き飛車(▲2六飛)と引いたことで、後手が横歩を取れないようになっています。▲2八飛車と引く手もあるんですが、その場合は後手が横歩を取れるようになるので、浮き飛車以上に激しい将棋になります。

先手の飛車の位置で
浮き飛車=落ち着いた局面
引き飛車=激しい局面
と調整できるんです。

ただ、横歩取り嫌いで横歩取らずを選んでいる人が多いので、落ち着いた局面に誘導したい人が多いと思うので、基本的には浮き飛車が安定と思います。

囲いについて

それでは本題の囲いについてです。

①中住まい型
②6八玉型
③6九玉型
➃4八玉型

主にこの4つがあると思います。今回はその特徴を紹介していきます!

①中住まい型



1

これはプロでもよくやる手ですね。体感的にこれを使う人が一番多い。
この囲いの特徴は、バランスの良さと早く囲えること。
なので急戦にしたいときは基本これです。バランスが良くて、大駒交換が発生しやすい空中戦に強いので序盤からバンバン攻めたい人向けです。

弱点は、薄いので後手が持久戦で矢倉や銀冠にしてきた場合は、守備力で負けやすく持久戦になると弱いことですね。

これは基本的にお互いが浮き飛車になる時に使いやすいと思います。
相浮き飛車の時は空中戦に発展しやすいので、お互いに浮き飛車になったらとりあえずこれを使うでOK

あとは相腰掛け銀の時でも有力な選択肢になりますね。

②6八玉型
1

こちらは将来の持久戦にしやすい玉形ですね。このまま空中戦にしてもある程度戦えるのがメリットです。ただし、バランスは中住まいが勝るので、できれば持久戦にした方がいいと個人的には思います。

ここから囲いを矢倉や銀冠にしたりできるので陣形の進展性がメリット
ただし、このまま戦闘が始まると、左の金銀が壁になってしまうので、終盤にもろさが出やすいのが難しいところ。

相腰掛け銀にしたい場合はこちらに組むと安定感があります。空中戦になりやすい時は、基本的に中住まいの方が安定する。逆に対急戦調のときにはあんまりおすすめできないですね(戦場に近くなるから、居玉の方が安定する時も多い)。

こちらの本の内容も応用できるので気になる人はどうぞ!

③6九玉型
1
こちらは▲6八玉以上に持久戦向け
ここから雁木・矢倉・銀冠・中原囲いといろんな囲いを作れるのがポイント!

弱点は、王に金銀の利きが利いていないので、囲い完成前に戦闘が始まると玉形に不安が伴う感じ。
こちらも相腰掛け銀や後手が矢倉や雁木を採用しているなどで持久戦になる時に使いやすい

➃4八玉型
1
こちらはちょっと変わり種です。
ひねり飛車ちっくに美濃囲いを目指す戦い方。

戦闘が行われやすい左とは反対に王の安全を確保できるのがメリット。美濃囲いまでつくれてしまえば飛車切りもしやすくなり安定感はぴか一。


問題は、王飛が接近しやすくて流れ弾を食らいやすくなること
1
7筋の位を取ってこんな感じで飛車を横に使う将棋を目指すのが安定しやすいですね。